読んだ本の記録をつける試み。
凡例
本から直接の引用は黒字で記載。引用基準は覚えておきたいこと,共感したことや感銘を受けた部分など。
自分の意見がある場合は黄色字で,書き出しに(´・ω・`)をつける。
教養とは何か
人生を面白くするためのツール
教養とは人生におけるワクワクすること,面白いことや,楽しいことを増やすためのツール
教養を身に着けるためにはある程度の知識が必要。知識は道具であり,手段にすぎない。知識が必要なのは,それによって人生の楽しみが増えるから。「知ること」には「嫌いなものを減らす」効果もある。
「自分の頭で考えられること」が教養
勉強の目的について「専門のことであろうが,専門外のことであろうが,要するにものごとを自分の頭で考え,自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため。たったそれだけのことです。そのために勉強するのです」山本義隆
自分の頭で考えるときには「腑に落ちる」感覚が一つのバロメータになる。ただし,誰かの話をちょっと聞いただけで,「わかった」と思うのは安易である。翌日もまた考えてみて本当にそう思うのか,腹落ちするかが大切。
面白さの源は「ボキャブラリー」
話題が豊富で様々なテーマで会話ができる という意味のボキャブラリー。「引き出しの数」といってもいい。
日本の学生が勉強しないのは会社がそれを求めないから
面接でも聞かれるのは「クラブ活動は何をしていたか?」「アルバイトの経験は?」といったことばかり。内定を出した後に成績表の提出を求める企業まである。
本の読み方
読む本は最初の5〜10ページで決める。
最初は筆者が読んでもらおうと意気込んで書いてるはずだから,そこが面白くないと思ったならご縁がなかった本として読まない。
古典は間違いなく良い。
何百年も色々な人に読まれてきてなお生き残っている本なのだから当然良い。
「地獄→天国」がおすすめ。
新しい分野を勉強するために読む本は何冊かまとめて用意する。
1冊目は分厚い本で「点」を掴み,2冊目で「線」を繋げる,最後に薄い本(簡単な本)で「面」で理解する。つらいけど頑張って読もう。
「読まない」という選択肢がない本はすぐ読む。
ビジネス(仕事)をやる以上,読むのが当然の本を読むのを先延ばしにしない。(あんまり面白くなくてもさっさと読もう。)
少子高齢化の話
沈む船からボートを降ろすときは,子ども,女性,男性,高齢者の順。これが生命の厳然たる序列。
フランスのシラク三原則
フランスの伝統や文化を守るためには,フランス語を母語とする人口を増やす,人口を増やすためには女性が赤ちゃんを産みたい時に産める状況を社会の責任で整える。
1.赤ちゃんを産んでも経済的に困らないような措置が取られた
→子どもが増えるたびに手厚い給付がある
女性が産みたいときと経済力があるときが必ずしも一致するわけではない。その乖離を社会の責任で埋める。
2.子どもを作った働く女性が困らない環境を整えた
→保育所を完備し,待機児童ゼロに。最初の1年の育児休暇は給与をほぼ100%保証する。コストと手間のかかる0歳児保育の必要がなくなる。
3.子育てて最長3年間休職しても,職場にずっと勤務していたものとみなし,元の役職に戻れる(人事評価も変化しない)ことを保証した
→育児休暇を取得して,復帰したら評価が落ちていた・閑職に回されたというケースをなくす。
夫婦同姓の歴史は浅い
夫婦同姓が実施されたのは明治31年(1898年)であり,わずか120年ほどの歴史しかない。1300年以上ある日本の歴史のほとんどの期間,夫婦は同姓ではなかった。
世界で法律婚の条件として夫婦同姓を強制しているのはOECD加盟国の中で日本だけ。
(´・ω・`)そもそも姓を全ての国民が持つようになったのも,法の歴史で見れば明治8年の平民苗字必称義務令からだから日本の歴史1300年のうち120年ほどしかないっていう言い方はどうなんでしょう?
高齢化対策の話
平均寿命ー健康寿命=介護
健康寿命を伸ばすには,働くこと。定年制を廃止し,年齢フリーの労働慣行をつくっていくとよい。定年制の廃止をすれば,年功序列型賃金から同一労働同一賃金制に移行し,労働の流動化も実現できる。公的年金の普及も年齢ではなく資産・所得の有無を加味すればよい。医療についても全員3割負担が原則で,軽減措置は年齢ではなく,資産・所得がないことを条件とすべき。
(´・ω・`)出口さんも多分高齢者の部類だし,資産もある人だろうに,この発想ができるのはすごいな。
住宅ローンの話
35年ローンは成長神話を引きずったモデルである。世帯の所得が低下傾向を辿っているなかで,一定額を払い続けるのはどこかで破綻する恐れがある。超長期ローンはもともと「今は苦しくてもあとで楽になる」ことを前提にしている。3000万円を金利1.5%で35年ローンを組んだら,総額4000万円近く返済することになる。元が取れるかどうかは不動産価額が上昇すればという条件付きになる。長期の住宅ローンで将来の選択肢を封じるべきではない。持ち家を買うならキャッシュ主体で考えよう。
時事問題の捉え方
表面的な「枝葉」に目を奪われず,「幹」や「森」の部分で本質を捉えるように努める。本質を捉えるときの着眼点は①「動機」または「原因」。この問題は何が動機で起こっているのか幹のメカニズムを見極めること。動機や結果的に誰が得をするのかを常に考えるクセをつける。②「本質」と「建前」を見分けること。「本音のところで,どういう動機なのか」という見方をすれば読み間違えることは少ない。
領土問題
かつては戦争をして取り合いをしていたが,いまはできるだけ戦争をしないようにしている。実効支配をしている国を有利とするのが国際法上の原則。できるだけ波風立てず,知恵が出るまで時間をかけて待つ。
歴史は1つ
歴史とは文献や資料を総合的に勘案し,自然科学の力も駆使して,そのとき何が起こったかを解明しようとするもの。どうしてもわからない部分は未解決のまま残す。
原子力問題
日本はエネルギー源を輸入に頼らざるを得なかったのを克服するために推進されたのが原子力発電。しかし一旦深刻な事故が起きれば取り返しのつかない事態になってしまう。原子力発電は「止める・冷やす・閉じ込める」の3つをマネジメント できるかどうかが最低限の義務。
火力発電は原油・天然ガスなどは埋蔵量に限りがあり,石炭は余力があるが石炭を掘るのは危険な重労働で年間数百人規模の死者が出ていて,原発事故より多くの人が継続的に死んでいる。化石燃料は地球温暖化への影響もある。その他再生可能エネルギーはまだコスト面・安定供給の面で力不足。原子力発電問題は,様々な観点から総合的に考えることが必要だが,日本は東日本大震災のトラウマが生々しくまだ冷静に議論できる状態になっていない。
英語
TOEFL100点を取れる力があれば世界が違って見える
Googleで英語検索するだけで情報量は5〜10倍になる。CNNやBBCもリアルタイムで視聴できる。世界の大学で公開されている様々な文献を活用できる。ネットを通じてMITに講座を受講できる。
TOEFL100点は欧米の一流大学に入るときに求められる最低限。日本の英語力が低いのは社会が求めないからで,経団連や全銀協などが「TOEFL100点のスコアがなければ採用しない」と宣言してしまえば必死になって勉強する学生が増え,日本人の英語力が上がる。
自分の頭で考える
1年は24時間*365日で8760時間ある。そのうち仕事をしているのは2000時間くらい。
高度成長期の成功体験を忘れられず,いまだに職場に対するロイヤリティを重視する傾向があるが,職場の一員である前に「社会の一員」であることを意識し,職場や仕事に価値観が偏りすぎないようにしよう。
仕事は「どうでもいいもの」
仕事の時間は,それ以外の時間を確保するための手段である。仕事は取り替えることができるが,家族は取り替えることはできない。また,仕事はどうでもいいという価値観を持つことで,自分の信念に従って仕事ができる。職場命の価値観は,失敗してはいけないという自縄自縛に陥り,余計なことが気になって萎縮してしまう。「どうでもいい」と思って,思い悩むことはもったいない。
自分のやりたいことをやる人生が素晴らしい。
やりたいことは人生のステージによって変わるし,変わってもいい。